マージンを引かれる事を考えずに値段設定をした卒業生

先日卒業生から下の写真と、このようなメールが届きました。

「ピクルス完成しました!販売価格は容器が小さいので400円で販売しようとおもっているのですが、どう思われますか?」

卒業生が商品化したピクルス。マージンは引かれる前提で価格設定をしないと、痛い目みます。小さいから安くするという考え方は間違えです。

みなさんはどう思われますか?

1個400円の商品なので10個売ったら4000円だと思いますか?

これは半分正解で半分不正解です。

400円で販売して、そっくりそのまま売上になるのは自社店舗で販売した時のみです。

通常、こういった加工品は卸す事を前提に作るので、卸先にはマージンを支払わなければなりません。

卸す方法には2種類あり、一つは「委託販売」と、もう一つは「買取販売」です。

「委託販売」は納品して売れた個数分だけ売上として小売店が支払ってくれます。

例えば400円の商品を100個納品して、50個売れたら20,000円になります。

しかし、これは卸先の店舗が販売してくれているので、手数料という名目のマージンが20,000円から差っ引かれます。

通常委託販売の場合、納品された商品が売れ残ろうが腐って破棄になろうが小売店側には全く関係ない(商品を置かせてあげてるだけ)ので、その分マージン率は安く設定されます。

あくまで参考値ですが、15%~30%が相場で、生鮮物であれば15%〜25%、加工品であれば30%となります。

一方、「買取販売」の場合は納品された個数を全て買取ってくれるので、売れ残りや破棄などのリスクを小売店側が負うことになります。

なので、マージンが高くなります。

相場で言うと、30%〜40%が多いです。

今回の相談者である卒業生はこの事がすっぽり頭から抜けているのです。

委託販売で25%のマージンで400円が1個売れた場合

400円×0.75=300円

うちのピクルスの場合、資材費含めた原価は100円くらいなので

300円-100円=200円

これが粗利となります。

買取販売の場合はもっと取り分は少なくなります。

これらを考えた上で価格設定をしなければならないのです。

マージンを引いた後の手取り価格というのは、経営者のモチベーションに直結します。

私は起業当初4年間一人でピクルスを作ってきましたが、当初マージンを度外視した価格に設定し非常に苦められました。

一人経営の場合「自分の作業量=収益」となるので、「100本作ってこれだけの収入か…」と時給換算するとやってられなくなるのです。

なので、基本的にはマージンを引いて、手元には500円くらいが手元に残る値段設定をした方が良いと思います。

一個作ったら500円と考えるのか、200円と考えるのかでは、モチベーションはずいぶん変わります。

私たちが行なっているのは慈善事業ではなく、あくまで営利事業です。

いかにお客様に高い値段でも買ってもらえる商品にするかを考える必要があります。

価格設定を高くする要因は何も品質だけではありません。

魅せ方、宣伝の仕方、マーケティングでいくらでも価格は高く設定できます。

萩野菜ピクルスは原材料には全くこだわりがありません。

使用している調味料などは一番安いものを使用しています。

なので、これまで高品質を売りにしたことが一度もありません。

それでも70g程度のピクルス一個を800円の値段で販売し、お客様には納得して買って頂いているのです。

せっかくオリジナルの加工品をつくるんですから、価格は絶対に高めに設定するべきです。

それでは!

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