人口2000人の村ので売上UPに挑戦する30代女性

6月に受講されたYさんは人口2000人の村でパン屋を営む30代の女性です。

Nさんのお店で出している菓子パン。これはマフィン。菓子パン、惣菜パンはよく売れている

受講の理由は売上を何とか上げたいというもの。

ヒアリングシートにその切実な思いが綴られていました。

【当プログラムを受講したい目的】

週1日の営業、従業員は私1人(お手伝いがもう1人)という小さな工房です。

現在飲食店営業・菓子製造の許可を取得しております。

固定客の高齢化、集客が見込めない立地(最寄り駅から車で30分、最寄りのバス停なし)

パンなどの焼き菓子は当日製造したものしか販売できず1日の製造量の限界を感じています。

店舗はほぼ固定のお客様に購入頂いているため、営業日を増やしても売上は見込めません。

販路を増やさなければいけないと感じています。

その為に日持ちする商品の製造、包装の仕方、販路、地域の特産物を使った商品など考えなければと試行錯誤していますが、頭の中がぐちゃぐちゃになりまとまりのない状態です。

たまたま宣伝に上がってきた御社を見て登録をさせて頂きました。

子供が3人おり主婦業をしながらの営業なのですが、そんな私でも従業員を雇い規模を大きくしてやっていけるのか不安に思っています。

正直かなり厳しい現状です。

面談でお話しを聞くと、村の人口がたったの2000人。

現在の売上が月商8〜10万円。

週一回しか営業していないので当然といえば当然ですが、それでも少ない。

目標の月収を聞くと50万円とのことだったので、これはかなり本気で取り組まないと実現出来ない数字という事をお伝えして、まずは1ヶ月の施策の指示を出しました。

まずは営業日を増やす事。

小さなお子さんを3人育てながらの経営なので営業日を増やすにも限界があるのですが、とりあえず平日と土日どちらか1日を開け、計2日にする事をお願いしました。

なので月間営業日が4日から8日になります。

ここのお店はもともと金曜日が営業日としてオープンしていたので、土日を開けた時の売り上げを見たかったのです。

平日は役所や地域住民の方が買いに来ており、それが売り上げの支えになっていたので、休日は村外の方がどの程度買いに来るのかを調査する必要があります。

次にメニューの見直し。

パン屋なので菓子パン、惣菜パン、食パンがあるのですが、値段を聞いたら食パン一斤が350円というとんでもない値段設定をされており、何故こんなに安いのかを聞くと、このくらいでいいかなと最初につけた値段が村民に完全に周知されており今からは絶対に変えれない、と言うのです。

売上効率の最も悪い食パンは製造中止を指示。他の事に時間を当てる事に。看板商品も容赦なく切る

この食パンの製造時間を聞くと、とんでもない手間と時間を要することもわかり、「これもうボランティアじゃないですか。事業として破綻してる商品ですよ。」と正直に伝えたところ「私もなにやってるんだろう、と思ってました…」とのことだったので、メニューから廃止を決定。

そのおかげで食パン製造にかかっていた時間に空きができたので、他の惣菜パンの製造量を増やしてもらうようにしました。

それと、日曜日に村外から来るお客さん向けにランチのメニュー開発をお願いして、1500円のランチボックスが完成。

新しくランチボックスを開発。客単価を上げる為1500円に値段設定。8月はこの反応を見るための月。

また2000人という人口の村で待っているだけの商売では埒が明かないので出前にも力を入れることにしました。

役所、小学校、リピーターのお客様に注文書を配り高齢の方は電話受付、団体はLINEで注文を受けるようにして、7月から検証を始めました。

結果、1〜2週間目の平日売上が30000円/日、休日売上30000円/日と伸びました。

この時点で12万円の売上なので、計画どり行けば月商24万円になります。

先月の8万円の売上げから見たら3倍です。

が、ここでイレギュラーが発生してしまいます。

7月に全国で多発した大雨で土砂崩れが発生し、村を結ぶ主要道路が塞がり復旧に1年かかるという事態に陥りました。

そのせいで休日の村外客の集客が激減。

売上を見ても休日に開ける意味がないレベルになってしまったので、中止することにしました。

その代わり、新たな光明として平日に新たに初めた出前が好調だということがわかり、そっちを伸ばす為に平日2日を開業にし、出前で売上を伸ばす施策に切り替えました。

これが8月からスタートする施策です。

私は事業を行う上で、まずは出来ることを出来る範囲の中で試して上手く行ったもののみを伸ばしていきます。

「完璧を求めるのではなく、まず完成させることを優先」するのです。

事業は何が当たるのかわかりませんから、まず思いつく施策は徹底的に全部試して検証をするのです。

検証をしたら必ず結果が返ってきます。

その結果を受け、次の施策を試すのです。

今回は出前という施策と、看板メニューの食パンの製造をやめるという施策が2つともたまたま当たりました。

看板メニューが無くなってもやりようによっては売上は伸ばせます。

これは萩野菜ピクルスのカフェでも実証済みです。

今回は出前だけで10000円/日の売上になるという新たな販路を得たので、今度は客単価が上がるメニュー開発に取り掛かります。

出前は営業日にしか行わず、旦那さんが休日を利用して協力してくれるので費用はタダです。

菓子パンしかメニューに入れていなかったので、ランチメニューを加えてどのくらい注文が入るのかを検証します。

これがうまくいくようであれば、今はオーダーが統一されておらず非効率なのでその方式を改めます。

オーダーの取り方を最初から効率の良いシステムにしなかったのも、そんな事に時間を割くより出前にニーズがあるのかどうかを調べる方が圧倒的に重要だったからです。

ニーズがあるか分からないもののシステム化に時間を割くよりも、ニーズ自体を調べるほうが重要です。

これが完璧を求めず、完成させることを優先するという事です。

また別の施策で、Nさんは実はクッキー缶コレクターで自分でもクッキーを作れます。

村からふるさと納税の商品を出して欲しいと依頼があったのでクッキー缶を提案予定。

8月にはクッキー缶コレクターが収集したくなるオリジナルデザインのクッキー缶が届くので、それを3000円のギフト商品にして役場に常設してもらえるか交渉に行ってもらいます。

役場で地元の手土産を緊急で持っていかねばならない場面で、クッキー缶を利用してもらえるよう促す為です。

これが当たれば客単価は跳ね上がります。

加工品の良いところは賞味期限が長いので、置きっぱで良いのと、自社店舗で販売する必要がないという所です。

とりあえず8月はこれで様子見です。

みなさんも思い立ったらとにかく検証です。

何か変えたかったら行動、行動、行動です。

それでは!

卒業生の実績、受講生の感想など


※以下事例で紹介している方は全て2ヶ月フォロープログラムを受講された方です

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