地方での弱者の戦略
社会人向け加工食品専門学校ピクルスアカデミー
この講座を受けようと考えている殆どの方が小規模事業者の方、もしくはこれから起業する方です。
これから起業する方もゼロから事業を立ち上げるので小規模事業者に該当します。
もちろん私のお店も小規模事業者となります。
この小規模事業者のことをビジネスでは「弱者」と呼ぶ事が多いのですが、それでは「強者」はどういった事業者の事でしょうか?
大手の会社?チェーン店?
正解は「特定の市場でシェアNo.1の企業」のことを指します。
私たちに身近な表現で言うと、「自分の地域で一番知名度があるお店や商品」と言ったところでしょうか。
例えばみなさんの地元にあるソウルフード。
山口県であれば「どんどん」と言ううどん屋さんがあります。
どんどんは県民食と言って良いくらい、山口県民全員が子供の頃から食べているうどんチェーン店です。
昼になるとどこのお店も大行列になる人気店です。
山口県でうどんと言ったら丸亀製麺でも資さんうどんでもなく「どんどん」なのです。
全国レベルで見たら丸亀製麺などの足元にも及びませんが、山口県では知名度も売上も「どんどん」の方が遥かに上です。
このように全国レベルで見れば「弱者」でも、ある特定の地域や商品で「強者」になると勝負には勝てるのです。
これが「弱者の戦略」と呼ばれるランチェスター戦略です。
「弱者の戦略」ではとにかく特定の領域で「シェアNo.1(私達であれば認知度No.1)」をとる事を目指します。
基本的に私たち小規模事業者はこの「弱者の戦略」で勝負をするしかありません。
私の場合、山口県でのピクルスという分野での知名度はNo.1です。
つまり知名度のシェアでは「強者」と言う事になります。
では、「強者」になれば売上が上がりがっぽがっぽ稼げるのか?と言ったら話は別です。
実はもう一点考えなければならない重要な事があります。
それは、その「市場規模」です。
いくらその地域でシェアNo.1を取ったとしても、その商品自体にニーズがなければ、それを欲しがるお客さんがいないという事なので売上は立ちません。
また、人口が10人しかいない様な所で1位になっても同じく意味がありません。
つまり、その商品の市場が大きくないとシェアNo.1になった所で意味がないのです。
昨日書いた投稿で新しく作ったカフェを「紅茶専門店」にして差別化を図って失敗したというのも、紅茶市場が殆ど無かったからです。
2014年にピクルス専門店として開業した店舗も、お店にくるお客さんの数は1日多くて5人。

2014年ピクルスだけ売っていた時の写真。加工品だけで来客を増やすのはかなり辛い。ネット販売や卸が中心だとOK。
ネット販売や百貨店に卸していなかったらやっていけないレベルでした。
しかし、卸をやるとマージンが引かれるので、やはりお店に来店客を増やす事の方が経営的には非常に助かるのです。
なので、サンドイッチとフルーツサンドを始めたのですが、これが大当たり。
連日大行列ができる店舗になりました。

サンドイッチの販売を初めて来店数が激増。日配品の力を思い知らされた。
サンドイッチやお弁当などは業界では「日配品」と呼ばれ、賞味期限が比較的短くすぐに食べれられる商品を指します。
この時初めて「日配品」の市場規模がとても大きく、お客さんに必要にされている事に気づきました。
ピクルスは残念ながら日常食といえるほど日本には定着しておらず、つまり市場が大きくなかったのです。
加工品なので賞味期限は常温で6ヶ月以上は持つので、卸商品としては大活躍しましたが、お客さんを呼び込む商材としては弱かったのです。
なので、この講座では必ずサンドイッチやフルーツサンド、腸活サラダボウルなどの日配品を実技で教えているのです。
ピクルスに限らず、ジャムや味噌、ソースなど加工品だけしか売っていない店舗というのは集客にかなり苦労をします。
うちのお店ではランチ、サンドイッチ類は完全にお客様を呼び込む商材として割り切っています。
それを求めて来て下さる100人のお客様に、ついで買いとしてピクルスなどの高単価商品を買ってもらっているのです。
加工品は一個購入されるだけで約1000円くらい客単価が上がります。
これって日配品では考えられない価格なんです。
ランチの価格は1500円ですが、注文を受けてからスタッフ数名で作って配膳をして〜、という手間がかかりますが、加工品はただ置いておくだけで済みます。
それをお土産だーと言って買い物かごにバンバン入れてもらうだけで売上が数千円一気にプラスされるのです。
うちのお店はピクルスで知名度のシェアNo.1を取り、その知名度でランチを提供する自社カフェを宣伝しているのです。
このようにシェアNo.1を取ったら売上が絶対に上がる訳では無いのですが、その力は様々な方法で利用することができます。
そう言った意味でも、どんな分野でも「強者」になることはとても重要なのです。
今はインスタやSNSがあるので、比較的簡単に知名度を上げる事ができます。
広告を打てばもっと効率良く集客できます。
うちのお店でも毎日1000円のインスタ広告を出しているくらいです。
私の様にろくに市場調査もせず紅茶専門店を作るのではなく、ある程度リサーチをして「強者」になる商品を選定して下さいね。
それとお客さんを呼びたいなら「日配品」は外せませんよ。
それでは!

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