仮説だけでは価値はゼロ。検証する事で初めて価値が生まれる
社会人向け加工食品専門学校ピクルスアカデミー
今月でフォロー期限を終えるTさんという方いらっしゃいます。
Tさんはとても勤勉で、毎週のようにレポートを提出してくださり内容も詳細に書かれています。
レポートには必ず質問が書かれており、毎回それに回答をするという感じで進めていたのですが、1ヶ月半くらいが経った頃あることに気づきます。
Tさんのレポートには今週実践したことの報告と翌週の計画が書かれているのですが、その内容のほとんどが何かしらのリサーチと商品の試作についてだけだったのです。
どこかのお店にリサーチに行き、何がいくらで販売されている、味はどうだ、という感想と、商品の試作を作って少し堅かった、柔らかすぎる、上手くいった、いかなかったという報告ばかり。
最初はいいレポートだなと思って、書いてある質問だけに答えていたのですが、直近の質問でこのような事が書かれていました。
今後シフォンケーキをやめて他の商品に切り替えるか悩んでいます。
もし先生でしたらどのように考えられますか?
Tさんはシフォンケーキの販売を目指しています。
受講後から毎日のようにシフォンケーキを作りまくり、他店のシフォンケーキを食べ、料金やお店のリサーチを重ね、その感想をレポートにまとめ提出してきています。

シフォンケーキの試作報告も毎回欠かさず送ってくれるのですが、「その試作はいつ完成するんですか?」
そして直近のレポートに何が書いてあったかというと、「他店がキッシュを作っておりそっちの方が良いような気がしてきたのでシフォンケーキを辞めるか悩んでいる」というのです。
ちょっと待ってください、と。
冗談じゃない。
これ本当によく陥りがちな罠のようなものなのですが、試作やリサーチって実際に行動しているが故に何か「やった気になりがち」なんですよ。
試作もリサーチもやらないよりは全然ましなのですが、その実は全く前に進んでないんですよ。
前に進めるのは本当に実践した時のみです。
Tさんの場合の実践は「売る」事です。

マルシェでも何でもいいから、さっさと「売る」という経験を積むことの方が100倍大事。売るという行為に商売の全てが詰まっている
試作やリサーチは痛みを伴わない、ただの自己満です。
商売は痛いんですよ。
売れる、売れないを結果として突きつけられるので痛いんですよ。怖いんですよ。
それに比べ試作などは他者からの判断を仰がないので、痛くも痒くもありません。
ただの練習です。
Tさんにはまずそのことに気づいて貰わなければならないので、以下の返答を送りました。
シフォンケーキから他商品に切り替えるべきかということについてですが、まだ販売してないんですよね?
私が物事を判断する場合、仮説をたて、実践をして検証をした上で続行か撤退を判断します。
報告書を拝見する限り試作とリサーチがほとんどを占めており、この段階で商品の合否を出すのは不可能です。
Tさんがやらなければならないことは、まず商品を販売するイベントの日にちを決める事です。
その日にちをデッドラインにして、その日に何がなんでも商品を完成させること。
そしてそのイベントの目標はあくまで「検証」にして、利益は考えず、まず実際に自分が作った商品を販売するという実績を積む事です。
やる前にあれこれ考えるのも重要ですが、今のままでは一歩も前に進めません。
試作やリサーチは前進しているように錯覚しがちですが、実践という実績には一生及びません。
本当の前進は実際に売る事以外ありえません。
売る事でしか検証材料を得ることはできません。
まず売ってください。
安心安全なものであれば、見てくれはどんなでも売っていいんです。
100%Tさんが納得できるものを完成させて売るんじゃないんです。
完成度50%のものでもさっさと売って、検証をして100%の完成度に近づけていくんです。
順序が逆なんです。
頑張ってください!
受講生の中には「完璧の状態」でビジネスをスタートをしようとする人が多く見受けられます。
私はその方たちにいつも言うのは、
「その完璧っていつ完成するんですか?」
「完璧な状態でスタートして上手くいかなかった場合どうするんですか?」
「上手くいってもオープン特需なだけで3ヶ月したら売上は下がってきますよ?そしたらどうするんですか?」
修正するんです、改善するんです。
上手く行こうが、いくまいが、必ず修正するハメになるんです。
だったらその答えは早く知るに越したことはないんです。
時間は残酷なまでに平等です。
早く動いた人には結果を与え、遅い人には得られない情報をどんどん与えます。
なので、私は未完成でも平気で商品を販売し、お客さんの反応をみてどんどん修正をしていきます。
商品パッケージだってそうです。
80点でも決定稿にしてさっさとリリースしてしまいます。
私が欲しいのは結果で、それをみてさっさと修正をしたいのです。
世に出すまで市場の反応は分かりません。
大企業ではこんな手法は出来ないですが、私のような小規模事業者であれば決裁権は自分のみなので、どんな判断もしていいのです。
「過ぎたるは及ばざるが如し」
慎重になり過ぎるくらいなら、さっさと一歩を踏み出すべきです。
最後にTさんからお返事を頂きました。
マルシェに出店する日を決めたそうです(笑)
お忙しい中、ご回答ありがとうございました。
アカデミーの時もそうでしたが、実体験でのお話、とても腑に落ちました。
そうなんです、一生懸命に試作やリサーチしているのに、実現から遠ざかる一方で不安な気持ちでいっぱいでした。。。
先生のおっしゃる通り、マルシェの出店を決めてきました!
アドバイスをありがとうございました!
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