【無料配布】萩野菜ピクルスの原価公開!プロの適正価格算出表
社会人向け加工食品専門学校ピクルスアカデミー
群馬講座が終了し東京にやってきましたー。
草津温泉やばかった。
さて、今回は「値段」についてお話ししようと思います。
この講座を終えて、晴れて加工食品が意のままに作れる様になった受講生が、まず最初に悩む項目はなんだと思いますか?
それは「価格設定」です。
何度も試作を繰り返してやっと完成した商品が、いったいいくらで売られるべきなのか。
この問いに対し、多くの小規模生産者は「周りがこれくらいだから」「高いと売れないから」という、根拠のない不安によって自分自身を安売りしてしまう罠に陥っています。
しかし、この講座の卒業生たちに私が望んでいる事は、単なる事業の継続ではなく、皆さんの技術と情熱が「事業」として自立し、10年後も愛されるブランドを育ててもらう事です。
そのためのサポートとして、今回、皆さんに「適正価格算出表」を配布することにしました。
↓こちらからダウンロード出来ます↓
https://pickles-school.com/tekisei-ryoukin.xlsx
私は1月末に店舗も萩野菜ピクルス事業も全て閉業しました。
おかげで、本当に何もかも開示することが出来るようになりました。
この適正価格算出表は私が自分で作り、実際に使っていたものです。
この計算式は私の様な小規模事業者が、高単価商品を自社製造する場合にのみ適応できます。
薄利多売のケースには対応していません。
受講生の殆どの方は萩野菜ピクルスの様な収益構造を目指されているはずなので、皆さんにはお役に立てるはずです。
このシートを使いこなすことは、皆さんが「作業者」から「経営者」へと踏み出す最初一歩となります。
まず私たちが直視しなければならないのは、世に溢れる「原価率は30%に抑えるべき」という言葉の本当の意味です。
この公式は、一度に数万個をラインで製造する大企業のロジックであり、一つひとつ手作業でラベルを貼る私たちにとっては、そのまま当てはめるべき目標値ではなく、むしろ「事業を継続する為の最低ライン」であることを理解しなければなりません。
配布した算出表の入力項目を見てみてください。
そこには「材料費」だけでなく「自分の時給」や「製造・梱包・事務の総時間」という欄があります。
小規模生産において最大のコストは、実は材料費ではなく、あなたの「労働時間」そのものです。
多くの人が、調理している時間だけを計算し、材料の買い出しや、顧客対応、発送作業にかかる時間を「自分の頑張り」という名のもとにゼロ円で計上してしまいます。
しかし、自分が動けばタダ、という考え方は経営ではありません。
もしあなたが病気で倒れたとき、誰かに時給を払って代わりを頼めるだけの余裕が価格に乗っていなければ、その商品はあなたが倒れると同時に消えてしまう運命にあります。
この算出表には、私がこれまで講座でお伝えしてきた「科学的な安心の担保」への対価も組み込まれています。
例えば、お酢やレモン汁を使ってpHを調整し、添加物に頼らずに保存性を高めるという技術。
これは一朝一夕に得られたものではなく、あなたがこの講座で学び、実践し、辿り着いた高度な知的財産です。
「このpH値なら安全である」「pHが足りないからAwを調整しよう」と判断出来る様になったあなたの知識。
これらはすべて「技術料」として、商品1個あたりの原価に反映されるべきものなのです。
レモン汁は単なる食品原材料ではなく、あなたのブランドに「無添加」という付加価値を付けることが出来る原材料なんだ、と学んだ事は戦略的な投資なんです。
算出表に「自分の時給」を入力する際、必ず守って欲しいのが、絶対に自分の地域の最低賃金に設定しないこと。
あなたは、微生物をコントロールし安全な食品を製造するプロの専門家です。
その専門性を反映させた「プロとしての報酬」をしっかりと数字に落とし込んでください。
さらに、このシートが他の簡易的な計算機と決定的に異なるのは、「小売店マージン」の概念を最初から組み込んでいる点です。
商品を自分の店舗やECサイトだけで売っている内は良いのですが、百貨店など外部の小売店と取引をする場合、お店側からは通常30%から40%のマージンを求められます。
もし、自分の利益だけを考えた「直販価格」で商売を始めてしまうと、卸の話が来た瞬間に赤字になるか、あるいは小売店に置く時だけ値段を跳ね上げる事になります。
この算出表は、あらかじめ小売店の取り分を逆算した上で「最終販売価格(定価)」を弾き出す仕組みになっています。
たとえ今は直販しかしていなくても、最初からマージンを織り込んだ価格で販売し、直販で売れた分はそのマージン分を「自分の会社の利益(未来の広告宣伝費や設備投資費)」として蓄えておく。
これが、小さなブランドを大きく育てるための鉄則です。
私はずーっとこれをやっていました。
算出表に数字を入力していくと、多くの人が「えっ、こんなに高くしないといけないの?」と驚愕すると思います。
普段スーパーで目にする100円、200円の商品と自分の数字を比較して、絶望的な気持ちになるかもしれません。
しかし、私達が作っているのはスーパーに並ぶ安い商品ではなく、『今日はこれが食べたい』と指名買いされるような特別な商品です。
100円の安さを求める100人に売る必要はないんです。
あなたの手間やこだわり、商品の背景やストーリーという価値に対して、1,000円を払う価値があると認めてくれる10人のファンを探せば良いのです。
価格を上げることは、お客様を切り捨てることではなく、あなたの商品の価値を正しく理解してくれる人と「対等な関係」を築くためのフィルターのようなもんです。
安売りは長期的には必ずあなたを疲弊させます。
これは私が実証済みです。
最後に、配布した「適正価格算出表」の「目標原価率」の欄を見てください。
ここは固定で30%に設定しているのですが、これで導き出される販売価格こそが、あなたが胸を張って提示すべき価格です。
ここに表示されているのは「最低この位の値段にしようね」というものなので、これ以上の価格設定にするのは全然OKです。
いいですか、何度も言いますが重要なのはマージンを抜かれた下代で、原価率を30%にする事ですよ。
配布している表に記入している数字は、萩野菜ピクルスの値段設定をした当時のものです。
萩野菜ピクルスの原価が丸わかりですね。
何故萩野菜ピクルスを750円〜800円で売っていたかわかると思います。
私は起業当初一人で3〜400本を5時間で作っていたんで、この価格にしたのです。
それでは!

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