初めて人を雇うベストなタイミング

今日はスタッフをいつ雇うか問題についてお話しします。

ワンオペ開業は事業開始時にはとても良い戦略だと思っていますし、受講生にも真っ先にお勧めしています。

しかし、ワンオペでやり続けると必ずとある弊害にぶつかります。

それは「体力の限界」です。

ワンオペの弊害と聞いて色々思い浮かべるかもしれませんが、それら全て「体力」に起因され引き起こされています。

1人で事業を興し経営をするということは、全てを自分でやらなければならないという事です。

例えば私の場合、野菜の仕入れ、ピクルス製造、発送、販路開拓の営業、お店の接客、請求書や納品書等の経理、事務関係、税金の計算と支払いなどです。

じゃあ私が最初からこれら全てが完璧にこなせていたかと言うと、それは違います。

私は何も知らない状態で起業をしたので、これら全部その場その場で知って対応していたのです。

取引ってどうするの?
売値ってどうやって決めるの?
マージンってなに?
納品にかかる日数て何日に設定したらいいの?
上代、下代って何?
レジってどうすんの?
法人化ってしないとダメなの?
個人事業主のままじゃダメなの?
いろんな税金の督促状来とるけど、これ何?
年末調整ってなに?
確定申告って聞いたことあるけど、あれ何?

この様に、加工品の作り方はおろか事業運営に必要な知識が何一つないまま起業しているのです。

しかし、これは全然珍しい話ではなく、おそらく起業をしている9割の人はこんな感じだと思います。

少なくとも私の周りの起業家達は全員こんな状態でした。

なので、こんなもんはやっていけば分かることなので、その都度調べて対応すればいいだけなのでそんなに恐れる必要はありません。

逆に1人起業をするとこれらを全て1人で解決していく事になるので、経営者としての基礎がどんどん形成されていきます。

これは非常に良い訓練だと思います。

なので、私は友達と一緒に起業するというのは大反対で、やるなら1人でやって全部覚えた方が良いと思っています。

ただ、これらを覚えて色々な事がわかる様になったからと言って、ずっとワンオペで続けていくと必ず体力の限界を感じてきます。

経営者は「経営」について戦略をたてて考えるから経営者なのです。

私が目指したい経営は自分がずっとプレーヤーとして現場に立ち続ける経営者ではありません。

これは経営者の哲学によって考え方が全く変わるので、プレーヤーとして立ち続ける経営者を否定しているわけでは全くありません。

厨房にずっと立っている経営者も知っていますし、それは人それぞれやりたいようにやった良いんです。

ただ、私は4年間ずっと1人でさっきのことをやり続けていました。

最初の内は無我夢中で走り出すので、疲れとは無縁で、そんなことより早く事業を軌道に乗せなければという思いの方が強かったので休むという概念がありませんでした。

しかし、4年間売り上げはずーっと横ばい。

それもそのはず。

販路を拡大する、事業を拡大するような施策を考えるという事が4年間一切出来なかったからです。

作業は毎日毎月やることは同じ。

マンネリ化する。

すると作業に飽き出します。

そう感じた時に一気に体にガタが来るのです。

今まで引かなかった風邪を引く様になり、気持ちも前向きにならない。

でも1人なので休めない。

休んだら会社の全てがストップするからです。

これはマズイ…

と本気で考えだしたタイミングが私が初めて人を雇うと考えた瞬間でした。

ただ、これまでの人生で人を雇用したことなんて一度もなかったので、めっちゃくちゃ怖かった事を今でも鮮明に覚えています。

人を雇うということは、その人に給料を支払わなければならないという事なので、今月は支払えません、という事は絶対にあってはならない事です。

そのプレッシャーがもう凄くて、全然一歩を踏み出せませんでした。

収益的にはまぁバイト1人雇うくらいだったら大丈夫だろうという状況。

そこで初めて山口大学の女の子を1人雇ったのです。

私はもうこの時にはピクルスの作り手から離れたいと思っていたので、これを真っ先に教えました。

作業的には野菜を切って瓶に詰めるだけなので、初日からバンバン作れたのですが私は衝撃を覚えました。

「人に任せるってこんなに楽なのか…」という事に。

4年間1人でやっていたので、この衝撃は凄まじかったです。

この時から私は初めて他の事に時間を使う事ができ始めました。

営業に行き、販路をどんどん拡大し、売り上げは上がる。

チラシのデザインをしてポスティングをしたり、宣伝に力を入れたりとやりたかった事がどんどん出来て行きました。

作業は分担してやっていたのですが(それでも相当楽になりました)、ある時思い切って完全に製造から手を引こうと思いスタッフを追加する事を決め、その運営費用として銀行に400万の融資をお願いしました。

初めて雇用した2016年。商材が女性ターゲットなので女性スタッフにニーズを書き出してもらった時の風景。めちゃ助かりました。

このお金には手をつけず、何かあった時用に心の保険として借りようと思ったのです。

正直借りすぎの金額ではあったのですが、現金が通帳にあるという状態はとても心強く、何かあってもこのお金がある!という後ろ盾のおかげでいろんな事に挑戦できる様になりました。

この時に出来たのがサンドイッチです。

私は店舗の来客数を増やしたいと考えており、その当時テレビで萌え断サンドイッチが流行っている事をしり、翌日にはそのお店の技術を盗むために日帰りで東京に行き、朝から晩までサンドイッチの作り方を見て覚えて山口に帰りました。

どうせ聞いても教えてくれないだろうし、撮影もさせてもらえないだろうから、目で見て記憶しようと思ったのです。

それが大当たりしたので今があるのですが、これも人を雇ってないかったら絶対に出来ませんでした。

なので、私が考える人を雇うベストなタイミングは「まずは10万円位の一人分の給与が払える状態になった時」です。

それまで最低でも1年は自分1人でお店を回した方が良いと思っています。

起業一年目は訳の分からない事が頻発しますので、それを意地でも自分1人で乗り越えるのです。

その経験を積む事はこれから長い経営者人生を歩む上で必須だと思います。

まずは自分1人でバイト一人分の人件費が稼げるようになるまで事業を育てる。

それを1年間続ける。

そして人を雇う。

こんな感じで良いと思いますよ!

それでは!

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