保健所に行っても製造方法を教えてくれない理由
社会人向け加工食品専門学校ピクルスアカデミー
今日は「保健所」についてお話しします。
惣菜製造業、菓子製造業のような「製造業許可」や飲食店営業許可などの「営業許可」は全て保健所に申請をして、審査が通れば発行されます。
申請料は大体1万〜3万円位で、加工場の設備が完璧に揃っていたら1週間くらいで発行されます。
申請から発行までの流れは「書類申請→加工場の現地調査→申請料支払い→発行」となります。
私はもう慣れたもんなので、最後に取得した清涼飲料水製造業は1週間で取得しました。
現地調査は保健所から担当官が1〜2名で派遣され、設備など必要なものが全て揃っているかをチェックします。
当然ですが、ここで一つでも設備が不足していたり、基準を満たしてないものがあれば審査は通りません。
逆を言えば、これらが揃っていたら審査は100%通ります。
今お話しした事が、保健所が加工品製造までに関わる仕事の全てです。
何故このようなお話しをしたかと言うと、保健所は「加工場の許可申請をだす機関」であり、食品の製造方法を知っている機関ではないということです。
ヒアリングの時に皆さんよく口にされるのが、保健所に行ったけど賞味期限の決め方は教えてくれなかった、どうやったら安全な加工品の作れるのか聞いても教えてもらえなかった、どのくらい加熱殺菌したら良いか聞いたら「それはわかりません」と言われた、などなど。
そうなんです。
教えてくれないんじゃなく、保健所は製造方法については一切「知らない」のです。

保健所に行っても製造方法は一切教えてくれません。というか、答えられないのです。理由は「知らない」からです。細菌の知識や賞味期限の設定方法も何も知りません。
どうやったら細菌の繁殖が抑えられ、糖度を何%にしたら腐敗がおこらないのか、pHをどのように調整したら良いのかなど、加工食品の肝である細菌の抑制方法、殺菌方法については何一つとして知らないのです。
これは保健所が悪いと言っているのではなく、そもそもそう言う機関ではないのです。
保健所からしたら管轄外の事で「知らんがな」という事柄なのです。
私も当初は保健所に行けばそう言った事を全部教えてくれるものだろうと思っていたのですが、例の如く「それはわかりません」の一点張り。
「じゃあどこに聞けば教えてくれるんですか?」と聞いても「それを分かっているから加工場つくるんですよね?」と禅問答の様な問いかけをされ、ムシャクシャした気持ちを抱えて帰った事を今でも覚えています。
なので私の講座ではあの時私が知りたかった内容を全部ぶちこんでいるので、皆さん受講後には頭が晴れ晴れして帰って行かれるのですが。
ヒアリングの時には受講する前に保健所には行かないで下さいと伝えているのですが、これは何もしらない状態で相談に行くと取得できる製造許可も取れなくなってしまう可能性があるからです。
例えば、ピクルスを作る時に必要になるのが漬物製造業なのですが、この許可では漬物しか作る事が出来ません。
しかし、保健所によっては一つの加工場で取得できる製造許可の上限が1個までと定められている自治体があり、そこで漬物製造業を取得してしまったら他の製造許可が取れなくなってしまうのです。
途中から「お弁当も作りたいな〜」と思って惣菜製造業を申請しても許可がおりないのです。
なので、とりあえず講座で学んで私に相談をしてもらった上で何の製造許可を取得するのか優先順位を決めて、申請をしてもらいます。
ぶっちゃけ保健所は自治体や担当官によって、取得の難易度にかなりの差が生じます。
スル〜と何事も無く通してくれる所もあれば、えげつないくらい厳しいところもあります。
この様な理由で保健所には先に相談に行かず、受講後に行ってくださいとお伝えしているのです。
少しでも成功の確率を上げたいので。
それでは!

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