<アクセスランキング1位>ワンオペカフェの開業の仕方と注意点
社会人向け加工食品専門学校ピクルスアカデミー
今回はカフェの開業、取り分け一人で業務を行う「ワンオペ」カフェの開業についてお話しします。
私は今でこそ80席もあるまあまあ大きなカフェを運営しておりますが、一番最初のカフェは商店街の一角に10席ほどの極小スペースで開きました。

ワンオペカフェの開業の仕方。製造許可に必要な要項を理解していれば自分で改築しても普通に審査は通る。保健所が何を見ているかを理解する事が大事。完璧を求めない。審査を通す事が第一目標。

看板は発泡スチロールで自作。製作費3000円。外注したら10万は余裕で取られる。

費用を抑えるためには自分の労力と時間を代償にするしかない。

全て私一人で改築したので費用は50万程度しかかかっていない。とにかく資金をかけずスモールスタートで始める。こんな外見でも行列が絶えなかった
そもそものキャリアとしては、飲食店で働いた経験もなければカフェに行ったことも殆どない人間でした。
未だにスタバに行った経験は3度しかありません。
そんな私が何故カフェを開業したかというと、ずばりサンドイッチが大当たりしたからです。
当初はピクルスしか売っていないお店を工場の空きスペースに作って運営をしていたのですが、もっと来客数を増やしたいと考えサンドイッチの販売を始めたところこれが大当たり。
今まで1日5人しか来なかったお店に連日50人が押し寄せるようになり、お客様に「飲み物ないの?」と言われたのがカフェ開業のきっかけでした。
しかし、私はカフェを利用するタイプの人間ではなかったので何を出せば良いか全くわからず、そこからカフェというカフェに足を運びだんだんとカフェの体裁を掴んで行きました。
まず、カフェを作る際に必要な営業許可は「飲食店営業許可」になります。
飲食店営業許可を取得していれば、飲食を提供するお店は何でも開業する事が出来ます。
カフェ、カレー屋、蕎麦屋、ラーメン屋など何でもOKです。
昨日書いた製造許可の様に、作る商品によって製造許可を選ばなければならないというのがありません。
何を作ってもいいのです。
ただし、飲食店営業許可には一つだけ重要な制限がかかっています。
それは、「何を作っても良いが、その場で調理してその場で提供するもののみ」という制限です。
つまり「他のところで売るなよ」という制限がかかっているのです。
例えばカレー屋を開業して、そのカレーが大人気になって近所のスーパーから「うちの惣菜コーナーで販売させてもらえませんか?」という商談が来ても、飲食店営業許可ではそれが不可能なのです。
それをやりたいときに必要になるのが昨日書いた「製造許可」です。
カレーは「そうざい製造業」にあたります。
そうざい製造業を取得して入れば、お店で作ったカレーを容器に入れて他のお店に卸す事ができるのです。
なので、多くの飲食店経営者は開業するときにその事も考慮して、「飲食店営業許可」と「そうざい製造業」を取得するのです。
これはうちの受講生にも進めている手法で、今特段他のところで販売する予定が無くても取り敢えず取得しておけば何かそういった機会があった時にスグに対応する事が出来ます。
これをしておかないと、また保健所へ行き、審査が入りあーしろこーしろと言われて取得までに数ヶ月かかるという事もザラに起きます。
一つの製造業の取得費用なんてたかだた3万円くらいです。
なので、私はカフェをオープンする際に「飲食店営業許可」と「惣菜製造業」「菓子製造業」を取得して、いつでも他所で販売できる体制は整えておきました。
次に、店舗自体の施工です。
私が借りた物件は物販専用の物件だったので、水道もなければテーブルもない唯の箱の様な店舗でした。
なのでまずは飲食店営業許可と各製造業が取得できる店舗に改装をしなければなりませんでした。
この当時の私にはまとまった資金が殆どなかったので、全て自分で改装することにしました。
設備は全て中古で揃え、カウンターや調理台などはホームセンターで木材を買い一人で作り上げました。
何故この様に自分一人でやろうと思ったかというと、最初の店舗を作った時に保健所が何を気にして、審査の時に何を見て、何を見ないのかつぶさにチェックしていたからです。
「保健所は基準さえクリアしていれば許可は出す。誰が施工するかは一切関係ない」
これがわかっていたので、カフェは自分で作ることにしたのです。
完成までに30日程度かかりましたが、かかった費用は水道を業者に引いてもらった30万円と、あとは資材費、設備費の20万円程度。
本当に全部一人でやってしまったので、最低限の出費で済んだのです。
さて、ここからはワンオペカフェを運営する際の実務の注意点です。
無事カフェを開業した私は、取り敢えず流行ってそうなスタバのなんちゃらフラペチーノの様な見た目にも美味しそうなフルーツと生クリーム満載のメニューを提供することにしました。
サンドイッチを求めてやってくるお客様に、念願のドリンクを提供する事ができて喜んでいたのも束の間、あることに気づきます。
お客様を待たせるプレッシャーが半端ないのです。
サンドイッチだけを販売していた時は、サンドイッチの受け渡しをするだけだったのでいくら行列になってもプレッシャーは全くなかったのですが、お客様からオーダーを受けてそこからドリンクを作って提供するというのは全く別次元の内容だったのです。
サンドイッチを求めるお客様で行列が出来ているので、一人会計をするごとにドリンクを作っていては後ろのお客様を相当待たせてしまうことになるので、5人くらいの会計を済まして一旦オーダーをストップしてまとめて製造に取り掛かる。
オペレーションは最小の動きで完結できる様に相当効率的に考えていたのですが、お客様を待たせるプレッシャーの前では全くの無意味でした。
オーダーミスはするし、イライラはするし、最後にはもうこれ以上来ないでくれとさえ思う始末。
これでは本末転倒だと思い、まず手をつけたのがメニューの見直しです。
売上の統計をみて、売り上げに貢献していないメニューは削除、そしてオペレーションに手間がかかるメニューも削除しました。
うちのお店の売りはこの当時は「サンドイッチ」「フルーツサンド」でした。
飲み物はついでだったはず、というのを思い返し、チャイ以外は全て作り置きをするか、茶葉にお湯を注いで待つだけのものにしました。
で、完成したらお客様の番号を読んで取りに来ていただく、というスタイルにガラッと変更をしたのです。
これが功を奏し、提供時間も早くなる、プレッシャーも殆ど感じないという運営が可能になりました。
つまり、ワンオペで飲食店を開業するにあたり、一番考えなければならないのが「自己満足のメニューになってないかを見定める」事です。
本当にそのメニューを出さなければお客様は来ないのか?この視点が重要なのです。
私はカフェといったらスタバの様なメニューだろうと思い込み、結果自分を追い込む事になってしまいました。
しかし、そのメニューの提供を辞めた所で売上には全く影響がなく、お客様は特に求めていない事が分かりました。
この講座には事業再生を目的に受講される方も多くいらっしゃいます。
そういった方には、まずメニューと品数を聞きます。
そしてそれの提供方法。
一番インパクトの大きい改善は、商品を前日製造に切り替える事です。
うちのサンドイッチは全て前日製造です。
こんなもん、当日作って当日販売していたら人も時間も足りません。
この当時のカフェもサンドイッチは前日製造をしていたから一人でまわせていたのです。
営業が終わってのんびり翌日分のサンドイッチを作って帰る。
ワンオペで重要なのは前日に製造できるメニューで揃えておく、という事です。
オーダーを受けて作るものは最小のオペレーションで済む様に徹底的な効率化を図る。
これがワンオペで店舗を回す本当の肝になります。
ワンオペはスモールスタートで始められ、家賃と自分一人の給料分だけ稼げればいいので、とても気が楽です。
事業を始めるのであればまずはワンオペで始めるのが一番良いと思っています。
今は30人のスタッフで店舗を回していますが、この様に最初は1人だったのです。
何人人数が増えようと、やることは一人でやっていた事と全く同じで、その作業量が増えたのでスタッフに分散させているだけです。
ベースになるのは一人の時に徹底的に効率化を図ったオペレーションです。
それが確立されていれば、人数が何人になっても恐れることはありません。
それでは!

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