体力を犠牲にした事業計画は絶対に上手くいかない

先日とある受講生から事業計画書が送られてきました。

この方はこれからカフェの開業を目指しているのですが、地元の創業支援センターや開業の手助けをしている所に足を運び着々と準備をしておられます。

進捗状況をメールで教えてもらっていたのですが、事業計画所を作成するようにと支援センターに言われて作ったと報告を受けたので、ちょっと不安になり「一度見せてください」と送ってもらったのです。

そこには売上目標や原価、人件費、光熱費などの経費がずらりと書かれており、ふむふむと目を通していました。

しかし、ある箇所でパッと目が止まり、すぐ受講生にメールを送りました。

やりたい気持ちはとてもわかるのですが、絶対に無理です。

「無休の経営計画は実現できませんよ」

この方は初めてカフェの開業をするのでまぁ無理もないですが、よくやってしまうんですよ、売上欲しさに無休で働こうとするの。

断言しますが、100%無理です。

絶対長続きしません。

最近お友達登録をされた方は初めてかもしれませんが、この事についてはもう何十回もお伝えしているんです。

自分の体力を対価にした経営計画は絶対に作るなと。

必ず週1〜2休んでも成り立つ商売にしろと口が酸っぱくなる位言ってるんです。

この方の計画では当初からバイトを雇って3人体制で事業を行う事が書かれているのですが、事業立ち上げた直後にバイトだけで店舗が回せるわけないので、自分が毎日出続ける事になります。

営業時間が終わったら明日の買い出しと仕込みをやらなければならない、レジを閉めて経理もやらなければならない、掃除も片付けもある、などなど営業終了後もやることは山積しているのです。

それにこんな少人数体制で毎日営業のお店の労働環境は悪くなる事が必至で、おそらくスタッフもすぐ辞めてしまうでしょう。

なので、休みをとっても売上が成り立つ商品開発やメニュー作り、宣伝活動に注力した方が絶対に良いのです。

支援センターの職員さんは起業を経験した事がない人達ですよ?

なのでアドバイスも的外れになる事が殆どなんです。

せっかくお金を払ってうちの受講生になったんだから、スイも甘いもしっている僕にもっと相談してくれればいいんですよ。

支援センターなどでもらえる事業計画書の台紙に書き込むのは全然OKです。

それはうちもお勧めしてます。

ただ、それが現実可能か不可能かは経験者じゃないと判断ができないんです。

なので事業計画書を書いたという受講生がいたら一回見せてとお伝えします。

それに実際に開店してみたら計画書通りにいきっこないんですから。

数字の部分は取り敢えず書いてみて、「あ、こんなに金かかるんだな」と現実感を味わうくらいでいいです。

とりあえずこの方には以下の様な返事を送りました。

計画書拝見しました。

営業時間と定休日って決まっていますか?
これ無休の設定で売上概算かいてありますが、絶対に無理ですよ。
週1〜2は休む計算でやらないと自分の体力が無限にあるという前提の売上目標はまず達成できません。

土日は絶対開けといた方がいいので、休みは水曜日が売上一番おちるので「水曜日のみ」もしくは「月、水」もしくは「火水、水木」の連休がいいと思います。
カフェを運営する場合、毎日食材の仕入れと仕込みに追われるので連休で休みとらないと本当に体が休まらないんですよ。

それと日商と月商の売り上げ目標があった方がいいですね。

日商目標は平日と土日祝の2パターン。

月商目標は優普劣の3パターン。

「優」は売り上げ絶好調でウハウハの売り上げ
「普」はこの位はいけるだろうという売り上げ
「劣」は損益分岐点よりちょっと上の売り上げ

この「劣」がとても重要で、月商が「劣」に近いと黄色信号だ、という基準値を先に認識しておくんです。

オープンして3ヶ月まで徐々に売り上げは減少していきます。
3ヶ月目の売上が今後の売上ベースの実際値になっていくので、日々売上が下がっていく事にビビらないようにしてください。
チェーン店でもない限り、売り上げは絶対に落ちますから安心してください。
1ヶ月目はただの開店特需ですから。

それとこの内容だとおそらく漬物製造業ではなく惣菜製造業をとった方がいいですよ。
漬物製造業は作れる品物の範囲が制限されすぎてしまうのと、おそらく売上的にも貢献度が惣菜製造業で作るものよりかなり低いと思います。

月22日営業だとして700円を50個売っても35000円/月にしかならないものより、フルーツサンドやお弁当など一個700円程度のものを1日10個売って154,000円/月にした方がいいです。

計画書で大事なのは細かい数字より、誰をターゲットにしたお店なのか、どんな商品を提供するのかなどのコンセプト作りの方です。

数字はあくまで参考程度、そんなことよりお店のコンセプトの方が1000倍大事です。

それでは明日から東京講座です!

行ってきます!

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