展示会に出展する本当の意味。損して得をとる

社会人向け加工食品専門学校ピクルスアカデミー

昨日の続きです。

昨日は仕事を請け負いたかったら「資格」を取るのではなく、「制作事例と実績」を積むべきだとお話ししました。

発注する側はあなたが何の資格を持っているかなんか興味がありません。

最も重要視しているのは「売れる商品」「安心安全が担保された商品」「人を惹きつけるデザイン」など、発注主が求めているものを納品してくれるかどうかです。

昨日はタダで制作依頼を請負ながら実績を積み、制作事例を量産して顧客を獲得していくという私の事例を紹介しましたが、これが真似し辛いという事は重々承知しています。

なので今回は再現性の高い、誰でも出来る手法をお話しします。

【展示会に出展する本当の意味。損して得をとる】

相手は資格ではなくあなたの実績しか見ていない。その上で、バイヤーの無理難題は絶対に断らず、必ず「出来ます」と即答すること

幕張メッセで行われるスーパーマーケットトレードショー。全国のバイヤーが商談を求めてやってくる。この2つは外せない。

これは大前提として、「既に賞味期限を正確に設定した商品が完成している(1つだけでもOK)」が条件となります。

この状態で、もしあなたが自社商品を販売しながら、製造委託も請け負いたいのであれば「展示会」に出展する事です。

一番ベストなのは東京ビッグサイトや幕張メッセなどの日本一規模のでかい食品展示会に出展する事ですが、最初のうちは地元の地銀や信用金庫、商工会議所などが主催する地元バイヤーをターゲットにした展示会で十分です。

殆どが出店料無料、もしくは1万円程度なので、そこでバイヤーと交渉するというのを実際に経験してみるのです。

商工会議所の会員になっていないのであれば、起業して数年は入っていた方がいいと思います。

商工会議所は情報の宝庫です。

もしこれから何も知らない状態で起業をするのであれば、税金のこと、組合のこと、地元の催事、補助金の募集など知らないと損をする事が山ほどあるのです。

また、銀行から融資を受ける計画があるのであれば、メガバンクではなく、地銀、信用組合の方が絶対にお勧めです。

これも情報をくれるからです。

商工会議所や地銀は、地元の中小企業の支援を企業理念においています。

なので、それらの売上向上の支援活動として様々な施策やセミナーを開催しています。

その中に必ず「展示会」があるのです。

地元の展示会なので、日本の大手企業のバイヤーが来るという事はそこまでありませんが、地元の大手スーパーなどのバイヤーは必ず来ます。

まずはその人達と交渉をするのです。

商品の取引に繋がれば御の字ですが、とんとん拍子で物事が進む事は稀で、それとは違うあることに気づくと思います。

「こっちが想定していない交渉の多さ」です。

あなたはバイヤーと聞くと「販売する商品を探しに来ている」と思うかもしれませんが、バイヤーがそれぞれ抱えているニーズは本当にバラバラで、明確に◯◯が欲しい!と思って来ているバイヤーの方が珍しいくらいなんです。

実は殆どのバイヤーは、商品を目の前で見て「これだったら店の◯◯で使えるかも」とその時のインスピレーションで判断をしているのです。

このバイヤーのインスピレーションが私たちとって非常に大事で、この時に「こっちが想定していない交渉」が発生するのです。

例えば、私はピクルスで展示会に出展していた時にコープ(生協)のバイヤーから「御社はピクルス専門店ですか?タルタルソースの原材料に使うピクルスに使えるなと思ったのですが、均一に4mm〜5mm角にカットして1kg単位で納品できますか?」と聞かれ、即答で「出来ます」とお返事し、その日には電動の業務用カッターの業者に問い合わせて機械を導入して後日サンプルをコープに送りました。

また、とある航空会社のバイヤーから「ファーストクラスの利用者に提供をしたいので、こちらが指定した具材を使った酢漬けは作れますか?」や、「30店舗で毎日製造している浅漬けを御社に業務委託できますか?」なども、私の想定外の依頼でした。

こういった未知の依頼が来た時が、会社が大きく成長できるチャンスなのです。

この時、絶対に「出来ます」と答えるのです。

出来ようが出来まいが関係ありません。

まず「出来ます」と即答するのです。

こう答える目的は、まず相手企業と関係を持つ為です。

とりあえず「出来ます!」と答えたら相手方との試作のやり取りが始まるので、そこで「こんな感じでいかがでしょうか?」と調整して徐々に完成させればいいのです。

なにも即完成させる必要はないですし、相手も100%のものが直ぐ出来上がるとは思っていません。

こちらの目的はあくまで相手企業との繋がりを構築する事です。

そうやって相手のニーズに応えようとする事で、今までなかった新たな技術やノウハウが自社に溜まっていきます。

またバイヤーと直接やり取りをして人間関係を構築すると、相手から相談を受ける様になります。

私の例を挙げるとディーンアンドデルーカのバイヤーから自社のピクルス製造を全部御社に依頼できないか、というのもそうです。

結局委託費が合わなかったのでお断りしましたが、この依頼は喉から手が出るほど欲しい業者は山ほどいるはずです。

そんな話がなぜうちにだけ回ってくるかというと、結局は「人間関係」を構築しているからだけなんです。

取引が成立するだけが「展示会のゴール」ではありません。

自分にとって良いところだけを取ろうとするのではありません。

商売は「損して得取れ」が基本です。

今風にしていうのであれば、「take」ではなく「give」先行です。

先にこちらの持っている精一杯のものを相手に与えるのです。

これをやってない経営者の会社や店は衰退していきます。

もし今あなたの会社やお店が苦境に立たされているのであれば、これも原因の一旦になっているはずです。

giveをする相手は取引先だけでななく、お客様に対してもそうです。

14年会社を経営していますが、これは結構真理だと思いますよ。

それでは!

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