「清涼飲料水製造業」が取得できた受講生からの嬉しいご報告
社会人向け加工食品専門学校ピクルスアカデミー
先日とある受講生の方からこんなうれしいご報告を頂きました。
「先生こんにちは!ご無沙汰しています! 先生から頂いた資料を基に提出したところ飲料許可の申請が可能と返答頂きました‼️☺️本当にありがとうございます🙇♀️」
このご連絡を下さったのは、先日のインタビュー取材に応じてくださった秋田県で事業をおこなっている髙川麻衣子さん。
インタビューはこちら
秋田県で農業を営む傍ら、3人のお子さんの子育てにも奔走する髙川麻衣子さん。 家業を継ぎ、立派な加工場を新設したものの、「具体的に何から手をつければいいのか」「プロとして安全な商品をどう作るべきか」という壁にぶつかり、稼働できずに立ち止まっていました。 しかし、講座受講をきっかけに状況は一...
周知の通り、「清涼飲料水製造業」は最も取得が困難だと言われている許可です。
その許可がとれたー!というご報告だったのですが、どの様にとれたのか詳しく聞いてみると、
「最初は難しいですよの一点張りで、難しい資料を見せられて気持ちが萎えてしまったところかもしれません😂笑(←自分次第ですね)
根拠資料を作って提出したら、素晴らしい資料ですね…と逆に褒められ、驚くほどあっさりと可能ですとの返答を頂きました🙇♀️」
との事でした。
髙川さんが言う「根拠資料」というのは、上級編講座を受けた方で清涼飲料水製造業を取得したい方のみにお渡ししている私が作った資料のことです。
私はこれまであらゆる許可を取得してきました。
それも起業したてで、なんの製造実績もない素人の状態で6坪のボロボロの加工場で取得してきました。
もちろんスムーズにとれたわけではありません。
惣菜製造業や漬物製造業、菓子製造業などは取得のハードルはとても低いので許可基準を満たしていれば容易に取得できます。
ただし、清涼飲料水製造業や食肉製造業といった製造業の中でもとりわけ専門職カテゴリーに分類される製造業はそうはいきません。
マジで取れません。
これには理由があるのですが、保健所は製造業の職員は製造許可の申請を受けたら、最初にその製造業の取得に関わる食品衛生法の資料を見ます。
清涼飲料水製造業の一ページ目にある文言がこれです。
(意味がわからないと思うので詳しく読まなくていいですよ)

【清涼飲料水製造業の規格基準】
保健所の職員は一発目にコレをみます。私達が作りたいのはコレではなくジュース飲料水だと理解させる必要があるのです。
A~C (略)
D 各条
○ 清涼飲料水
1 清涼飲料水の成分規格
(1)混濁(原材料として用いられる植物若しくは動物の組織成分、着香若しく
は着色の目的に使用される添加物又は一般に人の健康を損なうおそれがな
いと認められる死滅した微生物(製品の原材料に混入することがやむを得
ないものに限る。)に起因する混濁を除く。)したものであってはならない。
(2)沈殿物(原材料として用いられる植物若しくは動物の組織成分、着香若し
くは着色の目的に使用される添加物又は一般に人の健康を損なうおそれが
ないと認められる死滅した微生物(製品の原材料に混入することがやむを
得ないものに限る。)に起因する混濁を除く。)又は固形の異物(原材料と
して用いられる植物たる固形物でその容量百分率が 30%以下であるものを
除く。)のあるものであってはならない。
(3)ヒ素、鉛及びカドミウムを検出するものであってはならない。また、スズ
の含有量は、150.0ppm を超えるものであってはならない。
1.試料溶液の調製(略)
2.ヒ素の試験法(略)
3.鉛及びカドミウムの試験法(略)
4.スズの試験法(略)
(4)大腸菌群が陰性でなければならない。
1. 検体の採取及び試料の調製(略)
2.大腸菌群試験法(略)
(5)ミネラルウォーター類(水のみを原料とする清涼飲料水をいう。以下同じ。)
のうち、容器包装内の二酸化炭素圧力が 20℃で 98kPa 未満であって、かつ、
殺菌又は除菌を行わないものにあっては、腸球菌及び緑膿菌が陰性でなけ
ればならない。
1. 検体の採取及び試料の調製(略)
2.腸球菌試験法(略)
3.緑膿菌試験法(略)
…etc
わけがわかりませんよね(笑)
これってなんのことが書かれているかというと、いわゆる「ミネラルウォーター」の成分規格なんです。
「いろはす」や「エヴィアン」や「天然水」のような商品ですね。
このようなミネラルウォーターは非常に厳しい規格制限が設けられており、私たちの様な中小企業者には到底作れる様な代物ではありません。
しかし、私たちが作りたい「飲料水」というのはリンゴジュースやみかんジュース、トマトジュースのような飲料水ですよね?
保健所の職員にはまずその違いから理解させる必要があるのです。
保健所の職員の方々は食品衛生法を全て熟知しているプロフェッショナルではありません。
数年ごとに異動がある地方公務員です。(例外もあります)
配属されて、そこで初めて「食品衛生法」を知る素人の人たちなのです。
なので、賞味期限ってどうやって決めたらいいんですが?と保健所の職員に質問しても答えてくれませんよね?
それは「知らない」からです。
これは市役所に行って受付の人に賞味期限ってどうやって決めるんですか?と聞いているのと同じ行為なんです。
極論的に書きましたが、大まかにはこんなイメージと思って下さい。
なので、清涼飲料水製造業を申請するときには、こちらが作りたいものと、それにまつわる製造基準を素人でも分かる資料を持っていく必要があるのです。
その為に、保健所は何を一番気にするのかをまず知らなければなりません。
それは「月間の製造量」です。
あなたが行おうとしている事業が大規模なものなのか、小規模なのか、それによって申請基準のハードルが大ききく変わってきます。
次に製造工程と衛生管理です。
この3点は必ず押さえておかなければなりません。
うちの受講生の清涼飲料水製造業を取得できている割合は概ね7割です。
髙川さんのように、先日も名古屋で2年間取得を断られていた方が取得できた!という報告を頂きました。
バカにするという意味ではなく、「本当に相手は何も知らない人」という前提で丁寧な資料を作り、きちんと説明をする事で清涼飲料水製造業は取得することができます。
飲料水というのは加工食品の水商売と呼ばれるほど、原価率がえげつない商品です。
だって原料のほとんどが「水」なので。
とにかく作るのにお金がかからないんですよ。
それに加え、クラフトコーラの素や苺ジュースの素の様に濃度の高い液体にしてしまえば常温でも腐らない。
こんな優秀な商品は清涼飲料水以外にありえません。
だからみんな作りたがるんですよ。
如何に「小さい加工場で、手作りで清涼飲料水を作るのか」を相手に理解させるかが肝になってきます。
うちの商品の中でも圧倒的な利益率と売上を誇っていたのは「飲むお酢」でした。
加工品を作るなら飲料水は商品ラインアップに一つは入れたいですね。
それでは!

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