定年後の挑戦。カフェ運営と鳥取移住計画/森本紀和さん (上級編受講)
定年後の挑戦。カフェ運営と鳥取移住計画/森本紀和さん
社会人向け加工食品専門学校ピクルスアカデミー
看護師の定年退職を機に、娘さんとの共同事業としてシフォンケーキ屋「6匹の猫」の開業をされる森本紀和さん。ピクスアカデミーでの学びを経て、「シフォンケーキ屋さん6匹の猫」というブランド名で起業をされました。現在の活動、そして2年後に控える鳥取での工房設立に向けた、熱い思いと計画について、詳しくお話を伺いました。

今はシェアキッチンでシフォンケーキを製造している。2年後には鳥取への移住を予定しており、加工場も設置予定。

今や出せば完売する人気のシフォンケーキ
◆受講のきっかけは、娘さんとのお菓子作り
【椋木】
まず、ピクスアカデミーを受講されたきっかけについて教えていただけますか?
【森本さん】
定年退職後、これからどういう生活基盤を作っていくか考えているときでした。娘が製菓の学校に通っていたため、いずれ娘と一緒に何かできないかと考えたんです。私も娘も大好きなお菓子作りをビジネスに繋げられないかと情報収集をする中で、ピクルスアカデミーの事を知りました。他のスクールと比較して、2日で完結すること、そして費用が他の講座と比べて圧倒的に安く、知りたいことが凝縮されていそうだったのが決め手になりましたね。
◆「趣味」と「商売」の壁
【椋木】
受講されて、特に印象に残ったことや、ビジネスに対する意識の変化はありましたか。
【森本さん】
一番ハッとしたのは、「商売」と「趣味で作る」ことの違いです。それまでは、物を作るってすごく丁寧に、こだわって作ってそれを売るっていう勝手な思い込みがあったんですが、アカデミーでは、「売る為のこだわりと」「こだわったから商品が売れる」とでは全く意味が違うと教えられました。「こだわった商品が必ず売れるのであれば、これほど楽な商売はない」とおっしゃっていたのがとても衝撃でした。
【椋木】
私もこだわるなと言っているわけではなくて、売上に直結しないタダの自己満のこだわりは止めて、効率を優先した方が利益に繋がるんですよ。
【森本さん】
はい。お客様に喜んでもらえて、ちゃんと自分にも儲けが出るようなことをしようと思うと、色んなこだわりを欲張りすぎるとダメなんだと、改めて知りました。看護師をしていた時の経験とも共通していて、いかに処置の優先順位と効率を両立させるかが重要なんですよね。
◆現在の活動と鳥取移住計画
【椋木】
屋号は「6匹の猫」に決まり、現在はどのように販売活動をされていますか?
【森本さん】
今はシェアキッチンで活動しています。今はシフォンケーキのフレーバーを増やしたり、作業の効率を上げるための練習期間だと割り切っています。
【椋木】
まさに修行の期間ですね。ご自宅でガレージ販売も試されたとか。
【森本さん】
はい。とりあえず売ってみないと始まらないと思い、近所にチラシを配ったりして、多い日には50カット売れたこともありました。また、講座で最も重要な事として教わった賞味期限の検査に出したら、想像よりも早くカビが発生する可能性があるという怖さを数字で知ることができ、安全管理に繋げられました。
【椋木】
素晴らしいですね!とにかく商売は実践、仮説、検証の繰り返しなので!それと2年後には鳥取へ移住して工房を開く計画があるそうですね。
【森本さん】
そうなんです。中古の古民家を購入して、工房と居住スペースのリフォームを進めています。予算の関係で業務用のオーブンは諦め、当面は家庭用を2台からスタートさせる予定です。道の駅などへの配達用に、普通免許で運転できるトゥクトゥクも導入したいなと思っています(笑)。
◆事業継続の為のアドバイス
【椋木】
鳥取での工房、とても楽しみですね!事業継続のために、いくつかアドバイスさせてください。まず、許認可についてですが、シフォンケーキと、今後予定されている娘さんが作りたいとおっしゃっているケチャップなどの加工品を考えると「菓子製造業と密封包装食品製造業」は、建築時にまとめて申請しておくことを強くおすすめします。後から追加で申請すると手続きが煩雑になるので、さいしょのうちにまとめて申請しておいた方が後々楽です。
【森本さん】
なるほど、まとめて申請ですね。ありがとうございます。
【椋木】
それと、販売価格について、「田舎だから」と安くすることを検討されていましたが、それは絶対やめてください。利益が出なければ事業は継続できませんし、モチベーションの低下にもつながりますから、「値段を下げるのは最後の手段」としてください。値段は下げずに、高い値段でも買ってもらえる方法を考えるのです。
【森本さん】
そうですよね…ついつい安くしないとという気持ちになってしまって。肝に銘じます。
【椋木】
販路についてはネット販売を検討されていましたが、まずは現実的な道の駅などでの販路拡大を優先しましょう。この時に何より大事なのは、販売先の数です。1店舗で50個売るよりも、5個売れるところを10個見つける方がリスクヘッジにもなります。売り上げを一社に依存してしまうとロクな事がないんですよ。道の駅や産直など、少数を継続的に販売してくれる販路を地道に増やすことが、事業の基盤を強くします。これは私の実体験によるアドバイスです。
◆ロゴと今後の展望
【森本さん】
ちなみに、今のロゴは自分で作ったんですが、デザインが細かすぎてちょっと使い勝手が悪くて。鳥取に行く時にロゴを変えようと思っているんですよ。
【椋木】
あ、ロゴなんか何回変えてもいいんですよ。だって大企業だって、ロゴのイメチェンなんて何回もしますから。進化を恐れず、使いやすいものに変えていきましょう。それに私たち規模の事業者がロゴを変えたからといって売上に影響されることはまずありませんから(笑)というか自分以外、ロゴに対して何の愛着ももってませんから全然気にしなくて大丈夫ですよ。
【森本さん】そうなんですね(笑)ありがとうございます!
森本さんは看護師を定年退職され、これから先の人生を考えた上で「身の丈に合った起業」を選択されました。
事業は必ずしも稼ぐだけが正解ではありません。
事業を通して社会との繋がりを持ちつづけるのも、一つの事業の在り方だと思います。
それでは!

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