全員が困惑する「密封包装食品製造業」って何!?

今日の山口県はバケツをひっくり返したくらいに土砂降りに見舞われたのですが、皆さんの地域は大丈夫でしたか?

雨は30分くらいだったのですが、天候は売上にモロに直結するので経営者の皆さんはヒヤヒヤもんだと思います。

さて、今日は生徒さんに話をすると全員頭がパニックになる「密封包装食品製造業」についてお話しします。

全員を悩ませる「密封包装食品製造業」。ドレッシングやオイル漬けなど作る時に必須になる。

令和3年に食品衛生法が大きく改変され、様々な製造業の統廃合が行われました。

その中でもかなり影響を与えたのが「密封包装食品製造業」の新設です。

「密封包装食品製造業」はこれまであった「缶詰又は瓶詰食品製造業」や「ソース類製造業」等が一気に廃止され、新設された製造許可です。

ヒアリングで生徒さんたちの話を聞いていると、うちはソース製造業をもっているんで〜とかいう話を聞く事があるのですが、もうそれ廃止されてますから。

今これを読んで思い当たる節がある方、それもう通用しませんよ。

保健所から更新の通知が届いているはずなのでさっさと更新しないと何かあった時に行政処分くらいますよ。

さて、この聞きなれないこの「密封包装食品製造業」ですが、どのような食品を作る時に必要なのかと言うと、読んで字の如し「密封」した商品を作る時です。

密封と聞くと真空パックのようなものをイメージするかもしれませんが、違います。

瓶や缶、レトルトパウチなど密封しているもの全般を指します。真空かどうかは関係ありません。

そしてこれらにプラスして「常温保存」をする食品を製造する場合に「密封包装食品製造業」が必要になります。

じゃあ「密封包装食品製造業」をとっていればソースやドレッシング、調味料とかは作れるんだ!というと少し違います。

以前はソースなどを作る際は「調味料等製造業」を取得する必要があったのですが、これが「届出」に変更されました。

届出は基本無料で紙一枚提出すれば取得できます。

つまり、「密封包装食品製造業」を取得した上で、「調味料等製造の届出」を提出する事で作る事が出来るのです。

この「密封包装食品製造業」の解釈が保健所によって見事にバラバラで、これが皆さんの頭を悩ませているのです。

例を挙げると、通常ジャムを作りたい場合は「菓子製造業」を持っていれば作る事ができます。

しかし、保健所によっては「ジャムを瓶詰めするなら併せて密封包装食品製造業を取れ」と言ってくるところがあるのです。

保健所の言うことは市区町村の条例によって変わるので、これを言われたらもう私たちは従うしかありません。

ただ、以下の商品は密封包装をして常温で販売する場合であっても、密封包装食品製造業の許可は不要という決まりがあります。

●玄米
●精米
●麦類
●そばの実
●コーヒー生豆
●焙煎コーヒー豆
●茶
●焙煎麦
●茶の代用品(乾燥品に限る。)
●乾燥きのこ類(「乾ししいたけ」を含む。)
●乾燥雑穀類
●乾燥豆類
●乾燥種実類
●干しいも
●はちみつ
●乾燥海藻類(「焼きのり」を含む。)
●落花生(生鮮のものとゆでたものを除く。)
●節類、削節類(「水産製品製造業」や「食品の小分け業」の許可が必要な場合があります。)
●液糖
●加工ごま類
●乾燥くずきり
●乾燥スープ類
●乾燥スパイス類
●乾燥タピオカ
●乾燥ハーブ類
●乾燥パン粉
●塩
●ゼラチン
●調理ルウ類
●焼ふ
●顆粒状または粉末状の食品
●顆粒状または粉末状の食品を圧縮成形した食品
●顆粒状または粉末状の食品をカプセルに入れた食品
●上記に列挙する食品を混合した食品
●食酢

これに該当しない商品の場合は保健所から「密封包装食品製造業を取得してください」と言われる可能性があります。

絶対ではありませんが、あくまで可能性の話です。

言われた場合は素直に従いましょう。

ただ、「密封包装食品製造業」を取得することは全然悪いことではないんです。

実際に加工業を営んでいる我々からすると、実はこんな便利な製造業は他にはないんです。

例えば、キムチつくるんだったら漬物製造業、パン作るんだったら菓子製造業というように、食品によって取得しなければならない製造業が決まっている食品って案外少ないんですよ。

オイル漬け、ドレッシングなど、これ何の製造許可なんだ?という食品の方が多いのです。

では、そういった食品を作る場合何の製造業を取ればいいかと言うと、基本的に「密封包装食品製造業」を取得することになります。

保健所は、その食品の最終の販売形態が何なのか?を見てから製造許可を判断します。

加工食品の殆どが密封された容器やパックに入れて販売するので、製造許可が定められていないものは全て「密封包装食品製造業」にまとめられるのです。

なので「密封包装食品製造業」をとっていれば、届出だけ提出すればかなりの食品が作れるようになるのです。

名前からしてややこしそうな「密封包装食品製造業」ですが、理解してしまえば結構単純で汎用性があるんです。

なので、保健所から取得しろと言われたら申請料は3万円くらいなのでラッキーくらいに思って取り敢えずとっておいた方がいいですよ。

あとは完璧な殺菌、静菌処理をすればどんな商品でも1年でも2年でも保存できますので!

それでは!

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