卒業生インタビュー

2019年に開始したピクルスアカデミーの受講生が2025年に1,000名に達しました。これを記念して、卒業生の皆様に受講前と受講後の感想をインタビューしてきました。どうぞご参考になさって下さい。

  • HOME
  • レビュー
  • 30分で7万本売上げた日本最古のケチャップ「清水屋ケチャップ」を復刻/丸山和俊さん

30分で7万本売上げた日本最古のケチャップ「清水屋ケチャップ」を復刻/丸山和俊さん (上級編講座受講)

30分で7万本売上げた日本最古のケチャップ「清水屋ケチャップ」を復刻/丸山和俊さん

社会人向け加工食品専門学校ピクルスアカデミー

今回お話を伺った丸山和俊さんはドトールコーヒー創業期の焙煎工場長として活躍され、現在飲食店を経営されつつ、日本で初めて作られたケチャップ「清水屋ケチャップ」の復刻事業を手掛けておられます。そんな丸山さんが手がける日本初の「ケチャップ」の復刻と、ピクルスアカデミーがどう関係しているのか詳しくお話を伺いました。

北海道大学で講演をされる丸山さん(中央)ゼロから商品開発を完成させられる知識を身につけたい、という理由で上級編講座を受講。(出典:北海道大学/次世代和牛生産システム構築拠点)

丸山さんが受講された時はドトールでのご経歴、清水屋ケチャップ復刻の事は一切明かされておらず、今回のインタビューの時に初めて打ち明けられ、ぶったまげました(笑)

言ってくれればよかったのに(笑)

◆なぜ今、瓶詰製品の「裏付け」が必要だったのか?

【椋木】
本日はありがとうございます。まずは、弊社の講座を受講される前の丸山さんの状況と、受講の動機についてお聞かせいただけますか?

【丸山さん】
飲食店を40年近く経営していますが、実は過去にも商品開発の経験はありました。しかし、外部委託が中心で、自分の手元に「いろんな数値の裏付け」、つまり「エビデンス」が一切なかったんです。受講の一番の動機は、椋木さんの豊富な経験に基づく裏付けを学び、それが私自身の経験値と合っているかを確認したい、という点でした。
経験則で「余分に熱をかけよう」「塩分を増やそう」といった過剰な調整をしてしまいがちで、本来の理想の味から離れてしまうこともありましたから。

【椋木】
なるほど。その「数値の裏付け」が必要になった背景には、丸山さんが復刻された「清水屋ケチャップ」という日本初のケチャップの存在が大きかったと聞きました。

日本初のケチャップ「清水屋ケチャップ」は明治29年に開発された日本最古のケチャップと呼ばれている

【丸山さん】
はい。この清水屋ケチャップは、明治29年(1896年)に横浜の薬屋だった清水與助氏という方が日本で初めて作ったとされるケチャップです。当時の横浜は海外の船が集まる港で、香辛料が漢方薬として扱われていたため、薬屋が調味料を製造するケースが多かったという歴史的背景があります。

しかし、昭和8年(1933年)に廃業してしまい、私は横浜の資料館の地下室からラベルを探し出し、創業者のご子孫の方にブランドの復刻を提案したところ、「製造はできないが、丸山さんが復刻してくれるなら」と一任していただき、契約書を交わしてブランドを復刻させました

【椋木】
それってもう復刻しているんですか?

【丸山さん】
はい。昨年、TV番組「サタプラ」の「試してランキング」というコーナーでミシュランのシェフが「日本で一番美味しい」と評価して下さり、30分で400万円の売上を記録し、最終的に7万本のオーダーが入るという大ヒットを経験しています。しかし在庫不足でほぼ全ての注文を断らざるを得ず、2ヶ月間謝罪に追われるという「ケチャップ騒動」を経験しました。

「試してランキング」でミシュランに「日本で一番美味しいケチャップ」と1位を獲得、30分で7万本の注文が殺到。

◆日本初のケチャップ「清水屋」復刻秘話

【椋木】
えー!凄いじゃないですか!!復刻にはどのような経緯があったのでしょうか?

【丸山さん】
一つは、当時のレシピの再現です。明治時代のレシピは残っていたものの、「緩かったら布で絞れ」「煮込みすぎたら水で調整しろ」といった、今の感覚からすると曖昧な記述しかありませんでした。
もう一つは、味の決め手となる香辛料です。創業者のご子孫である90歳の方に聞き取り調査をしたところ、「ズクを沢山入れていた」という証言を得ました。この「ズク」が何かを突き止めるため、台湾にまで調査に行き、最終的にナツメグ(肉豆蒄/ニクズク)であったことを特定しました。ナツメグは入れすぎると幻覚作用があるため、配合には細心の注意を払いました。

今は復刻版も製品化し売れてはいるのですが、ケチャップという製品の特性上、市場が限定的であることから「このシリーズ化をしたい」という夢を叶えるために、ピクルスアカデミーの講座受講を決意したのです 。

◆講座受講によるOEM工場との関係変化と新製品開発

【椋木】
実際に受講後、すぐにOEMでジェノベーゼソースなど新しい製品を発売されましたが、この講座の知識は、外部のOEMメーカーとの交渉にどのように役立ちましたか?

【丸山さん】
それが一番役立ちましたね。OEMですから向こうにはプロがいるわけです。でも、この講座で学んだベースの知識があるから、先方と話す時に、例えば「そこは温度をかけすぎるとこういう味になるから、温度は低めにしてほしい。そうすると賞味期限はどうなりますか?」といった、具体的な要求や質問がスムーズにできるようになったんです。以前は全てお任せでしたが、今は自分の「こうしたい、ああしたい」を知識を持って伝えられるので、交渉力が格段に上がりました。
ドトールでは私は責任者という立場だったので実務の事は担当者が全てやってくれたので、自分では何も知らなくてよかった。しかし会社を辞めたら、それらができなくなってしまった。だからこそ、自分でゼロから商品開発を完成させられる知識を身につけ、人に頼らず事業を進めたかったのです

【椋木】
プロと対等に話せるようになった、と。OEMだけでなく、例えば自社の飲食店内でドレッシングを開発・製造された際にも、講座の知識が活かされたと伺っています。

【丸山さん】
はい。煮沸殺菌の温度と時間の理論など、講座で習った手順をそのまま実践しました。その商品を検査機関に出したところ、6ヶ月間、数値が変わらない(腐らない)という結果が出て、絶対に大丈夫だと確信して販売に踏み切ることができました。品質と安全性を確保する上で、講座の知識がどれほど重要か痛感しました。

【椋木】
確信を持って事業を進められるようになったわけですね。最後に、今後の展望について教えてください。

【丸山さん】
私の目標は、会社員の時のように担当者に任せきりで何もできない状態から脱却し、ゼロから完成まで一人でできるようになることでした。今回の受講で、それが実現できるという確信を得られました。今後は、清水屋ブランドでドレッシングやパスタソースのシリーズ展開を加速させていきます。

【椋木】
素晴らしいですね。丸山さんの事業のさらなる発展を心よりお祈りしています。本日は貴重なお話をありがとうございました。

この講座には丸山さんのような食品業界に長くお勤めのプロフェッショナルの方も参加されるのですが、こういった経歴の方の殆どが「自分でやろうと思ったら出来ない」という悩みを抱えておられます。

大手企業などにお勤めの場合、殆どが大規模工場で機械や現場スタッフが実務を行うので、いざそれを小規模でやろうとした場合に勝手が違いすぎて全く分からなくなってしまうのです。

この講座の日は丸山さん以外はほとんどの方が主婦や未経験者の方ばかりだったのですが、学ぶ内容は全く同じで、あの日の受講生も今はそれぞれ加工品を作っています。

なので、加工品製造においてキャリアは本当に関係がないのです。

この講座では、どんな素人でも2日間で加工食品のプロフェッショナルになれてしまうのです。

それでは!

一覧ページに戻る
ピクルスアカデミーの資料を無料ダウンロード
資料を見てみる